2018年から信州大学 COI アクアイノベーション拠点では、プロジェクトで開発した先端材料の社会実装を進めるためにアフリカ タンザニアでの活動を進めています。タンザニア特にアルーシャ県での課題である高濃度フッ素汚染を解決するための技術開発を行っています。アルーシャはメルー山(標高4562メートル)の麓にあるタンザニア第3の都市であり、アフリカを南北に縦断する大地溝帯の一部にあります。地域の水源である地下水中には高濃度のフッ素イオンが含まれ、長年の高濃度フッ素汚染水の摂取による健康被害が発生しています。そこで、フッ素イオンを高効率かつ低コストで除去できる技術の開発が急務となっています。アクアイノベーション拠点では2018年から地下水の詳細な調査(信州大学工学部 中屋教授・吉谷教授)を進めるとともに、フッ素イオン除去材料の最適化と装置化を進めてきました。木村も2018年5月と2019年3月にタンザニアを訪問し、現地の研究者・行政関係者へのヒアリングと開発中のフッ素除去材料の可能性検討を進めてきました。今後、現地での試作も含め先端科学に基づく革新的材料の社会実装を進め、タンザニアでの課題解決に貢献します。
アルーシャを訪問した時に、プロジェクトのアウトリーチ活動としてSAKURA Girls Secondary Schoolでの講義と実験を行いました。実験を一緒にやってくれた学生さんのキラキラした目を忘れられません。Asante sana!